タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2 ModelA064は、フルサイズミラーレス一眼カメラ対応の超広角ズームレンズとして登場し、発売直後から多くの注目を集めています。性能・価格・機動性のバランスが取れたこのレンズは、風景撮影や建築写真、Vlog用途に至るまで幅広く対応できる点が魅力です。
この記事では、「タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2 ModelA064」と検索している方に向けて、実際の使用感や各種レビューをもとに、レンズの特徴・メリット・注意点をわかりやすく整理しています。購入を検討している方が納得の判断をできるよう、ライバル製品との比較や用途別の適性についても丁寧に解説していきます。
今、なぜこのレンズが多くのユーザーに支持されているのか、その理由をレビュー情報とともに紐解いていきます。
- タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2 ModelA064の主な特徴と性能
- 他社レンズやタムロン製品との比較ポイント
- 実際の使用感やレビューを通じた評価傾向
- 購入前に知っておくべきメリットと注意点
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2の魅力とは

タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2のレビュー
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2(Model A064)は、フルサイズミラーレス一眼カメラに対応した超広角ズームレンズで、性能と価格のバランスが非常に優れたモデルです。実際に各方面のレビューでも高評価が集まっており、写真・動画問わず幅広い用途に対応できるレンズとして注目されています。
このレンズの特長は、16mmという超広角から30mmまでをカバーする焦点距離と、全域F2.8の明るさを持ちながらも軽量・コンパクトに設計されている点にあります。440gという重量は同クラスのレンズと比較しても軽く、持ち運びのしやすさも大きな魅力です。
オートフォーカスにはリニアモーター「VXD」が採用されており、高速かつ静音で動作します。動画撮影時にも音が入りにくく、滑らかなフォーカス移動が可能です。また、フォーカスブリージング(ピント移動時の画角変化)が少ない点も、映像制作者から支持されている理由の一つです。
さらに、「TAMRON Lens Utility」という専用ソフトウェアに対応しており、フォーカス設定や機能のカスタマイズも可能です。これにより、ユーザーごとの撮影スタイルに合わせたセッティングができるようになっています。
一方で注意したいのは、F2.8という明るさが夜間の撮影や天体撮影ではやや物足りなく感じる場合があることです。より明るいF1.4やF1.8の単焦点レンズと比べると、ISO感度やノイズ面で不利になる場面も出てきます。
とはいえ、約12万円台という実売価格は、純正の超広角大三元レンズと比較しても圧倒的にコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。ソニー純正レンズの約3分の1の価格で、ここまでの性能が得られる点は大きな魅力です。
このように、画質・携帯性・機能性をバランス良く兼ね備えたタムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2は、コストを抑えつつ本格的な撮影をしたい方にとって非常に有力な選択肢となるレンズです。
G2世代で進化したポイントとは
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2(Model A064)は、従来モデル「17-28mm F/2.8 Di III RXD(Model A046)」から大きく進化した第2世代(G2)として登場しました。G2は「ジェネレーション2」の略であり、設計や性能面におけるアップデートを意味しています。
まず、焦点距離が17-28mmから16-30mmに広がった点が大きな違いです。1mmの差と思われがちですが、超広角域における1mmは撮影範囲に大きな影響を与えるため、風景撮影や建築物の撮影などで一段と迫力のある構図が可能になりました。
また、AF駆動方式がステッピングモーターの「RXD」から、高速・高精度なリニアモーター「VXD」に変更されています。これにより、ピント合わせのスピードや追従性が向上し、動きのある被写体にも対応しやすくなっています。動画撮影時の静音性やスムーズなフォーカス移動にも優れており、より実用性が高まりました。
さらに、外装デザインも刷新され、操作感や質感が向上しています。ピントリングのトルクや質感にも配慮がなされており、撮影時の快適さが増しています。このような細かな改良は、撮影現場での使いやすさに直結するポイントです。
加えて、「TAMRON Lens Utility」に対応したこともG2世代ならではの特長です。これにより、フォーカスプリセットやA-Bフォーカスなどの機能が活用でき、自分好みにカスタマイズ可能となっています。特に動画撮影を行うユーザーにとっては、大きなアドバンテージとなるでしょう。
このように、G2世代では焦点距離の拡張、AF性能の向上、操作性の改善、さらには機能拡張といった複数の要素が強化されています。前モデルの魅力を継承しつつ、より幅広い撮影ニーズに対応できる仕様となっている点が、最大の進化ポイントです。
TAMRON Lens Utility対応の便利さ
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2は、「TAMRON Lens Utility」に対応している点が大きな特徴の一つです。このソフトウェアは、パソコンとレンズをUSB-Cケーブルで接続することで、ユーザー自身がレンズのカスタマイズを行えるツールです。
このように言うと難しく感じるかもしれませんが、実際の操作はシンプルです。たとえば、フォーカスリングの回転方向を変更したり、マニュアルフォーカスの感度を調整したりといった設定を、自分の好みに合わせて細かく変更できます。撮影スタイルや使用カメラによって異なる操作感を最適化できるのは大きな利点です。
特に便利なのが、「A-Bフォーカス」や「フォーカスプリセット」といった動画撮影向けの機能です。これにより、あらかじめ設定した2つのフォーカスポイント間を自動で滑らかに移動でき、映画のような映像演出が可能になります。一般的なカメラ操作では難しい精密なフォーカス操作も、ソフトウェアを活用することで簡単に実現できます。
また、USB接続でファームウェアの更新も行えるため、レンズの性能向上やバグ修正もスムーズに対応できます。これにより、購入後も継続的に最適な状態で使用し続けられるのも魅力です。
ただし、注意点としては設定の反映に少し時間がかかる場合があること、対応するレンズでしか利用できないことなどがあります。そのため、使い方を事前に確認しておくとスムーズに導入できるでしょう。
このように、「TAMRON Lens Utility」はカスタマイズ性を飛躍的に高めるツールであり、静止画だけでなく動画撮影を行うユーザーにとっても非常に有用です。レンズの性能を最大限引き出したい人には、積極的に活用する価値があります。
軽量・コンパクト設計で携帯性も抜群
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2は、性能だけでなく機動力にも優れたレンズです。その最大の理由は、軽量かつコンパクトなボディ設計にあります。ズーム全域で開放F2.8という明るさを保ちながら、本体サイズは全長101.8mm、最大径74.8mm、重さはわずか440gに抑えられています。
これがどれほど優れた数値かというと、一般的な大三元超広角ズームレンズは600gを超えることが多く、携行時の負担は無視できません。タムロンのこのレンズは、その重量を約25〜30%も軽減しているため、長時間の撮影や旅行などでもストレスなく使い続けることが可能です。
このようなサイズ感は、日常のスナップ撮影や街歩きはもちろん、登山や旅先での風景撮影にも最適です。リュックや小型のカメラバッグにも無理なく収まり、荷物をコンパクトにまとめたいときにも役立ちます。
さらに、ズーム操作をしてもレンズが伸びない「インナーズーム構造」を採用している点も見逃せません。この構造により、重心が安定しやすく、ジンバルや三脚との相性も良好です。野外での動画撮影や長時間露光の撮影でも取り回しやすさを実感できるでしょう。
一方で、軽量設計のためにレンズ本体に防塵防滴の強化構造は採用されていない点には注意が必要です。簡易防滴構造は備わっていますが、過酷な環境での使用を前提とする場合は、使用条件をしっかり確認しておくべきです。
とはいえ、日常使いから旅先の本格撮影まで、幅広いシーンに対応できるこの軽さとサイズは、撮影をもっと自由に、快適にしてくれる要素であることは間違いありません。
インナーズーム構造で屋外撮影に最適
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2は、ズームしても鏡筒の長さが変わらない「インナーズーム構造」を採用しています。この構造は、屋外での撮影において非常に大きな利点となります。
インナーズームの最大の特徴は、ズーム操作を行ってもレンズの全長が一定であることです。これにより、撮影中に重心バランスが変わらず、手持ちでも三脚でも安定した構図を保ちやすくなります。特にジンバルを使用する動画撮影では、再バランスの必要が少なくなるため効率が大幅に向上します。
さらに、可動部分が外部に露出しないため、ホコリや湿気が内部に侵入しにくくなる点も重要です。山や海、風の強い場所など、過酷な環境で撮影する場合でも、レンズ内部への異物混入リスクが軽減されます。これは長期間にわたってレンズの性能を維持する上で非常に重要なポイントです。
また、持ち運び時にレンズが勝手に伸びてしまう“自重落下”の心配もありません。ズーム全域で長さが一定のため、収納時にも安心してバッグにしまえます。
ただし、インナーズーム構造のレンズは、設計が複雑になるため製品によってはサイズが大きくなりがちですが、タムロン 16-30mmF/2.8 G2はそれを感じさせないほどコンパクトに仕上がっています。
このように、インナーズーム構造は屋外撮影における機動力と信頼性を高めてくれる要素であり、アウトドアや旅先での撮影を快適にしたい方にとって非常に魅力的な設計です。
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2を選ぶ理由

ライバル製品との価格差とコスパ
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2は、価格と性能のバランスにおいて非常に優れたコストパフォーマンスを実現しているレンズです。同じ超広角ズームというカテゴリに属する他社製品と比較すると、その違いは一目瞭然です。
例えば、ソニー純正の「FE 16-35mm F2.8 GM II」は約32万円、キヤノンの「RF 15-35mm F2.8L IS USM」は約31万円と、いずれも30万円を超える価格帯に位置しています。一方、タムロンの16-30mm G2は、実売価格でおよそ12万4,000円前後(2025年7月時点)となっており、金額だけで見ればおおよそ2.5倍近い開きがあります。
この価格差にもかかわらず、描写力やAF性能、さらには携帯性の面でも十分に競合できる内容を備えています。高い解像性能とスムーズなオートフォーカス、動画撮影時の使いやすさなど、実用面での評価も上々です。
また、TAMRON Lens Utilityによるカスタマイズ機能や、軽量コンパクトなボディなど、ユーザーの使いやすさを意識した設計が取り入れられている点も評価できます。こうした機能が12万円台のレンズに搭載されていること自体が、他社製品と比べたときの強みと言えるでしょう。
もちろん、純正レンズにはボディとの連携面やビルドクオリティ、ブランド信頼性といったメリットがありますが、それらにそこまで重きを置かないユーザーにとっては、タムロンのG2レンズは費用対効果の非常に高い選択肢となります。
どれだけ機能が優れていても手が届かない価格では意味がありません。その点において、このレンズは「必要十分な性能を、手の届く価格で」提供してくれる存在だと考えられます。
超広角16mmの必要性を再考する
16mmという超広角域は、撮影の自由度を大きく広げてくれる一方で、扱い方を誤ると逆に使いづらさを感じることもあります。このため、本当に16mmが必要なのかを一度見直してみる価値があります。
まず、16mmという画角は、広い風景や建築物、屋内空間などを一枚の写真に収めたいときに非常に有効です。特に狭い場所では、数歩下がることが難しいため、広く写せるレンズがあると撮影の幅が広がります。旅先でのスナップやVlog撮影にも向いており、現地の臨場感をそのまま映し出せるのが魅力です。
一方で、広すぎる画角はフレーミングが難しく、余計なものが写り込みやすいという側面もあります。慣れていないと、主題がぼやけてしまう写真になる可能性があります。これが「超広角レンズは初心者にはややハードルが高い」と言われる理由です。
実際、20mm〜24mm程度の広角レンズでも、一般的な風景や室内撮影には十分対応できます。たとえば、タムロンの20-40mm F2.8のようなレンズであれば、超広角に近い視野を保ちつつ、望遠端で40mmという標準域もカバーできます。1本で汎用性を重視するなら、こちらの選択肢も有力です。
こう考えると、16mmという焦点距離は、明確な用途や被写体がある場合には非常に価値がありますが、すべての人にとって必須とは限りません。撮影スタイルや目的に応じて、16mmの必要性を冷静に見極めることが重要です。
天体撮影でのF2.8の明るさは十分か
F2.8という開放値は一般的なズームレンズとしては明るい部類に入りますが、天体撮影という特別なシーンにおいては、必ずしも十分とは言えません。これは、暗い夜空で微細な星の光を捉えるには、可能な限り多くの光をセンサーに届ける必要があるためです。
天の川や星座を撮るような広角の天体写真では、短い露光時間と低いISO感度でクリアな画像を得るために、F1.4〜F1.8のようなさらに明るい単焦点レンズが好まれる傾向があります。F2.8でも撮影自体は可能ですが、その分シャッター時間を長くするか、ISO感度を上げなければなりません。これは、星が流れてしまったり、ノイズが増加したりするリスクを伴います。
例えば、F1.4のレンズでISO3200・15秒の露光が適正だった場面では、F2.8では同じ明るさを得るためにISO12800まで感度を上げる必要があります。高感度耐性の高いカメラであれば対応できますが、多くの機種ではディテールの劣化や色ノイズが目立つようになります。
ただし、F2.8のズームレンズには「構図の自由度が高い」「レンズ交換の手間がない」といった利点もあります。また、赤道儀を使って追尾撮影を行えば、シャッター時間を延ばすことができ、F2.8でもクオリティの高い天体写真を得ることは可能です。
このように、F2.8がまったく使えないというわけではありませんが、本格的な天体撮影を追求する場合には、より明るい単焦点レンズが有利になる場面が多いということを理解しておくと良いでしょう。目的や撮影スタイルによって、レンズの選び方は変わってきます。
20-40mm F2.8との比較レビュー
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2と、同社の20-40mm F2.8 DiIII VXD(Model A062)は、どちらもF2.8通しのズームレンズでありながら、それぞれに異なる強みを持っています。どちらを選ぶかは、用途や撮影スタイルによって大きく変わります。
まず焦点距離に注目すると、16-30mmは16mmという超広角域から30mmまでをカバーしており、風景や建築、室内の撮影に向いています。対して20-40mmは、広角から標準域をカバーしており、スナップやポートレート、簡易的なインタビュー動画などに適しています。望遠端が40mmまであるため、標準ズーム的な使い方ができるのが特徴です。
価格面でも違いがあります。20-40mmは実売価格で約84,000円前後と、16-30mm G2よりも4万円ほど安価です。この価格差は、特に予算を抑えたいユーザーにとっては重要な判断材料となるでしょう。しかも、どちらのレンズも同じVXDモーターを搭載しており、AF性能には大きな差は見られません。
一方で、16-30mm G2は新型設計のG2シリーズであり、TAMRON Lens Utilityに対応しているなど、機能性や拡張性で一歩リードしています。また、ズーム全域でレンズ長が変わらないインナーズーム構造を採用している点も、安定した撮影環境を求める人にとっては魅力的です。
ただ、20-40mmの方がズーム倍率が大きく、標準域までカバーできるため、1本で済ませたい撮影や、軽装で出かけたいときにはより使い勝手が良いと感じることもあるでしょう。広角端の20mmは、初めて広角レンズを扱う人にもなじみやすく、扱いやすい焦点距離です。
このように両者は「広角に特化した16-30mm」「汎用性重視の20-40mm」と位置づけられます。超広角が撮影の中心となる人には16-30mm G2が最適ですが、幅広いシーンで一本を活用したい人には20-40mm F2.8が適しているかもしれません。用途と優先事項を明確にすれば、より自分に合った選択ができるはずです。
フィルター径67mmの利便性について
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2のフィルター径は67mmに設定されています。このサイズはタムロン製レンズの中で共通して採用されることが多く、ユーザーにとって非常に扱いやすい規格となっています。
まず、67mmというフィルター径は市販のNDフィルターやPLフィルターの選択肢が豊富で、価格も比較的抑えられている点がメリットです。大口径レンズで一般的な77mmや82mmと比べると、フィルターの価格差は1枚あたり数千円以上になることもあり、コストを重視するユーザーにとっては大きな違いです。
さらに、タムロンの他のレンズ、たとえば28-75mm F2.8 G2や20-40mm F2.8も同じく67mm径を採用しているため、複数本のレンズを所有している場合でもフィルターを共用することができます。これは荷物を軽くしたい外出先や旅行先で特に役立つポイントです。
また、一般的にフィルター径が小さいほどフィルター枠も薄くなりやすく、ケラレ(画面の四隅が暗くなる現象)も発生しにくい傾向にあります。超広角レンズにフィルターを装着する場合、この点はとても重要です。特に風景撮影でNDフィルターを使う場面では、安心して装着できるサイズ感と言えるでしょう。
注意点としては、すでに77mmや82mmのフィルターを多く持っている人にとっては、67mmのために新たに買い直す必要があるかもしれません。ただし、ステップアップリングを使えばある程度の互換性は確保できます。
このように、67mmというフィルター径はコスト、互換性、取り回しやすさの観点から、多くのユーザーにとって現実的で便利な選択肢となっています。特に複数のタムロンレンズを運用している場合は、その利便性をより実感できるでしょう。
タムロン 16-30mmF/2.8DiIII VXD G2 ModelA064の総合レビューまとめ
- フルサイズ対応の超広角ズームレンズで汎用性が高い
- 焦点距離16-30mmと開放F2.8を両立した設計
- 重量440gで持ち運びやすい軽量コンパクトボディ
- AFに高精度なVXDモーターを採用し動体にも強い
- フォーカスブリージングが少なく動画向けにも適している
- G2世代となり焦点域とAF性能が大きく進化
- TAMRON Lens Utility対応で機能を自由にカスタマイズ可能
- A-Bフォーカスやプリセット機能で動画撮影の操作性が向上
- インナーズーム構造により重心が変わらず安定感がある
- 可動部が外に出ないため野外撮影時にゴミや湿気に強い
- ソニーやキヤノンの純正レンズと比べて圧倒的に低価格
- 約12万円台で大三元に匹敵する性能を実現
- 超広角16mmは狭い場所やダイナミックな風景に最適
- F2.8は一般的な用途には十分だが天体撮影では注意が必要
- 同社の20-40mm F2.8と比較して構図の自由度に優れる