パソコンを使っているとき、突然カーソル出ない状態になると、思うように操作できず戸惑うことがあります。いつも通りに動いていたはずなのに、急にカーソルが見えなくなると、何が起きたのか分からず手が止まってしまうこともあるでしょう。マウスを動かしても反応がない、タッチパッドが効かない、画面には何も表示されない――そんな状況に直面すると、まず何を確認すればいいのか迷ってしまうかもしれません。
「パソコンが壊れたのでは」と感じる前に、落ち着いて順番に原因を探ることで、カーソル出ない問題は意外とシンプルな操作で解決できることがあります。接続不良や設定の変更、ドライバーの不具合など、考えられる要因は複数ありますが、それぞれに対処法があり、ひとつずつ確認していくことで、元の状態に戻せる可能性が高まります。
この記事では、パソコンでカーソルが出ないときに考えられる原因を整理し、すぐに試せる対処法を詳しく紹介しています。USBマウスやタッチパッドの確認から、ショートカットキーの操作、セーフモードでの診断、ドライバーの更新、システムの復元、そして専門サポートへの相談まで、幅広い視点から対応策をまとめています。
操作に慣れていない人でも取り組みやすいよう、順を追って確認できる内容になっているため、カーソルが消えてしまったときの手がかりとして役立てていただけます。パソコンのトラブルは突然起こるものですが、原因を知っていれば、慌てずに対応することができます。
【この記事のポイント】
- パソコンでカーソルが出ないときの主な原因を整理
- 接続・設定・ドライバーなどの確認方法を紹介
- セーフモードや復元ポイントの活用手順を解説
- 専門サポートが必要なケースの判断基準を提示
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パソコンでカーソル出ない主な原因とは
マウスやタッチパッドの接続不良
カーソルが突然表示されなくなった場合、まず確認したいのがマウスやタッチパッドの接続状態です。USBマウスの場合、端子がしっかり差し込まれていないと認識されず、カーソルが消えることがあります。特にノートパソコンでは、USBポートの接触が不安定になりやすく、軽く触れただけで認識が途切れることもあります。
ワイヤレスマウスの場合は、電池残量やBluetoothの接続状況が影響します。電池が切れていたり、ペアリングが解除されていると、カーソルが動かなくなります。Bluetooth接続のマウスでは、パソコンの設定でBluetooth自体がオフになっているケースもあるため、設定画面で接続状況を確認する必要があります。
また、USBレシーバータイプのマウスでは、レシーバーが正しく認識されていないと動作しません。別のUSBポートに差し替えることで改善することがあります。USBハブを経由して接続している場合は、ハブの電力供給不足や相性の問題で認識されないこともあるため、直接パソコン本体に接続する方法が推奨されます。
タッチパッドについては、外部マウスを接続していると自動的に無効化される設定が有効になっていることがあります。この設定は多くのノートパソコンで採用されており、外部マウスを抜くことでタッチパッドが再び有効になる場合があります。設定画面で「外部マウス接続時にタッチパッドを無効にする」という項目がオンになっていないか確認することが重要です。
接続不良が原因の場合は、まずすべての周辺機器を一度取り外し、再接続してみることが基本的な対処法となります。カーソルが表示されるかどうかを確認しながら、順番に接続を試すことで、原因の特定につながります。
ドライバーの不具合や未更新

カーソルが表示されない原因のひとつに、マウスやタッチパッドのドライバーの不具合があります。ドライバーとは、パソコンと周辺機器をつなぐ橋渡しのような役割をするソフトウェアで、これが正常に動作していないと、カーソルが画面に現れなくなることがあります。
特に、長期間ドライバーを更新していない場合や、Windowsのアップデート後に互換性の問題が生じた場合などに、こうした不具合が起こりやすくなります。ドライバーが破損している場合は、マウスやタッチパッドが認識されていても、動作しないことがあります。
確認方法としては、まず「デバイスマネージャー」を開き、「マウスとそのほかのポインティングデバイス」の項目を探します。そこに表示されているデバイス名を右クリックし、「ドライバーの更新」または「デバイスのアンインストール」を選択することで、状態を確認したり、再インストールを行うことができます。
更新する際は、「最新版のドライバーを自動検索」する方法と、メーカーの公式サイトから手動でダウンロードしてインストールする方法があります。自動検索でうまくいかない場合は、手動での更新が確実です。
更新後は、パソコンを再起動することで、カーソルが正常に表示されるかどうかを確認できます。再起動によって、ドライバーの変更が反映され、動作が安定することがあります。
ドライバーの不具合は、見落とされがちな原因ですが、比較的簡単な操作で改善できるケースが多いため、カーソルが出ないトラブルに直面した際は、早い段階で確認しておくことが大切です。
タッチパッドが無効化されている設定
ノートパソコンでカーソルが表示されない場合、タッチパッドの設定が意図せず無効になっている可能性があります。これは、外付けマウスを接続した際に自動的にタッチパッドがオフになる設定が有効になっていることが原因のひとつです。特に、作業中にマウスを抜き差ししたタイミングで、タッチパッドが無効のままになってしまうケースが見られます。
多くの機種では、キーボードのファンクションキー(例:Fn+F5など)を使ってタッチパッドの有効・無効を切り替えることができます。キーにタッチパッドのアイコンが描かれている場合は、そのキーが該当します。誤って押してしまうと、カーソルが消えたように見えるため、まずはこのショートカットキーを試してみることが有効です。
また、Windowsの設定画面からもタッチパッドの状態を確認できます。Windows 10や11では、「設定」→「デバイス」→「タッチパッド」の順に進むと、オン・オフの切り替えスイッチが表示されます。ここで「マウス接続時にタッチパッドをオフにする」という項目がオンになっている場合は、チェックを外すことでタッチパッドが再び有効になります。
さらに、デバイスマネージャーを使ってタッチパッドの状態を確認する方法もあります。「マウスとそのほかのポインティングデバイス」の項目を展開し、タッチパッドのデバイス名を右クリックして「有効にする」を選択することで、無効化されていた設定を解除できます。表示されない場合は、「非表示のデバイスの表示」を有効にすることで、隠れていたデバイスが確認できることもあります。
タッチパッドが無効になっていると、どれだけ指を動かしても反応しないため、まずは設定の確認から始めることが大切です。特に外付けマウスを使っている方は、知らないうちにこの設定が働いていることがあるため、意識して見直すことでトラブルを防ぐことができます。
外部デバイスの干渉による影響

カーソルが突然表示されなくなった場合、外部デバイスの接続状況が影響していることがあります。USB機器や外部モニター、外付けキーボードなどを複数同時に接続していると、システムが入力デバイスの優先順位を誤認識し、カーソルが非表示になることがあります。
特にUSBハブを使って複数の機器を接続している場合、電力供給の不足や認識の遅延が原因で、マウスやタッチパッドが正常に動作しなくなることがあります。また、外部モニターを接続している際に、表示設定が変更されてカーソルが別の画面に移動してしまい、見失ってしまうケースもあります。
このような状況では、まずすべての外部機器を一度取り外し、パソコン本体だけの状態で再起動する方法が有効です。再起動後にカーソルが表示されるかを確認し、ひとつずつ機器を接続しながら、どのデバイスが干渉しているかを見極めることで、原因の特定につながります。
また、外部マウスを接続していると、ノートパソコンのタッチパッドが自動的に無効になる設定が働くことがあります。この設定が有効になっていると、外部マウスを抜いた際にタッチパッドが復旧せず、カーソルが表示されないままになることがあります。設定画面で「外部マウス接続時にタッチパッドを無効にする」の項目を確認し、必要に応じてオフにすることで、干渉を防ぐことができます。
外部デバイスの影響は見落とされがちですが、接続環境を整えることでカーソルの表示トラブルが解消されることが多くあります。特に複数の入力機器を使っている場合は、優先順位や設定の見直しが重要です。
一時的なソフトウェアの不具合
カーソルが突然表示されなくなる原因として、OSやアプリケーションの一時的な不具合が関係していることがあります。特定のアプリを起動した直後にカーソルが消える場合は、そのアプリの動作がシステムに影響を与えている可能性があります。特に、グラフィック系や入力補助系のアプリでは、表示制御に関わる処理が重なり、カーソルが非表示になることがあります。
こうした現象は、アプリケーションの一時的な負荷や、メモリの使用状況が原因で起こることが多く、アプリを終了することでカーソルが元に戻るケースもあります。複数のアプリを同時に起動している場合は、不要なものを閉じてからカーソルの状態を確認する方法が有効です。
また、OS自体の一時的な不具合によってカーソルが消えることもあります。Windowsでは、更新プログラムの適用直後や、設定変更後に一時的な表示トラブルが起こることがあります。このような場合は、パソコンを再起動することで、システムが正常な状態に戻り、カーソルが再表示されることがあります。
再起動が難しい場合は、キーボード操作でスタートメニューやタスクマネージャーを開き、アプリの強制終了を試す方法もあります。Windowsでは「Ctrl + Shift + Esc」でタスクマネージャーを開き、カーソルが消えた原因と思われるアプリを選択して「タスクの終了」を実行することで、改善されることがあります。
一時的な不具合は、深刻な故障ではないことが多く、基本的な操作で解消できる可能性があります。カーソルが消えたタイミングや直前に行った操作を思い出しながら、順を追って確認することが大切です。
Windowsの設定変更による影響

カーソルが表示されない原因として、Windowsの設定変更が関係している場合があります。特に「マウスの設定」や「アクセシビリティ」機能の中には、カーソルの表示に直接影響する項目が含まれており、意図せず変更されていると、カーソルが見えなくなることがあります。
まず確認したいのは、マウスのプロパティ設定です。Windowsの「設定」画面から「Bluetoothとデバイス」→「マウス」と進み、「その他のマウスオプション」を開くことで、詳細な設定が確認できます。ここでは、ポインターのサイズや色、表示方法などを変更できるため、設定が極端になっているとカーソルが見えづらくなることがあります。
また、「アクセシビリティ」設定の中には、視覚補助のためにカーソルを非表示にするオプションが含まれていることがあります。たとえば、テキスト入力時にカーソルを自動的に隠す設定が有効になっていると、入力中にカーソルが消えてしまうことがあります。これらの設定は「設定」→「アクセシビリティ」→「マウスとポインター」から確認できます。
さらに、Windows Updateの適用後に設定が初期化されたり、変更されることもあります。アップデート直後にカーソルが消えた場合は、設定が意図せず変更されていないか確認することが重要です。
設定の確認は、マウスが使えない場合でもキーボード操作で行うことができます。たとえば、「Windowsキー+I」で設定画面を開き、「Tabキー」や「矢印キー」で項目を移動しながら操作することで、カーソルが表示されない状態でも設定を見直すことが可能です。
カーソルが見えないときは、ハードウェアの故障を疑う前に、こうした設定項目を一つずつ確認することで、意外と簡単に解決できることがあります。
ハードウェア故障の可能性も考慮
カーソルがまったく表示されない状態が続く場合、マウスやタッチパッドそのものが故障している可能性があります。特に、設定やソフトウェアの見直しを行っても改善が見られない場合は、ハードウェアの不具合を疑う必要があります。
マウスの場合は、USBポートに差し込んでも認識されない、動作が不安定、クリックやスクロールが反応しないといった症状が見られることがあります。ワイヤレスマウスでは、電池を交換しても動作しない、ペアリングができないなどの問題が続く場合、内部のセンサーや接続部品に異常がある可能性があります。
タッチパッドの場合は、指でなぞってもまったく反応しない、カーソルが動かない、クリック操作ができないなどの症状が現れます。設定やドライバーを確認しても改善しない場合は、物理的な故障が疑われます。特に、落下や水濡れなどの外的要因があった場合は、内部の接触不良や基板の損傷が原因となることがあります。
故障かどうかを確認するには、マウスを別のパソコンに接続して動作を試す方法が有効です。正常に動作すれば、パソコン側の問題である可能性が高く、動作しない場合はマウス自体の故障と判断できます。タッチパッドの場合は、外部マウスを接続してカーソルが表示されるかを確認することで、タッチパッドの不具合かどうかを見極めることができます。
ハードウェアの故障が疑われる場合は、メーカーのサポート窓口に相談するか、修理対応を検討する必要があります。保証期間内であれば無償修理の対象となることもあるため、購入時の保証内容を確認しておくと安心です。
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パソコンでカーソル出ない時の対処法一覧
パソコンの再起動を試してみる

カーソルが突然表示されなくなった場合、最初に試すべき対処法のひとつがパソコンの再起動です。再起動は、OSの内部状態を一度リセットすることで、動作が不安定になっていた部分を整える効果があります。特に、アプリケーションやドライバーが一時的に不具合を起こしている場合は、再起動によって正常な状態に戻ることがあります。
カーソルが消えたまま操作ができない場合でも、キーボードから再起動を行うことが可能です。Windowsでは「Ctrl + Alt + Delete」キーを同時に押すことで、電源メニューにアクセスできます。そこから「再起動」を選択することで、マウスが使えない状態でも操作を進めることができます。
再起動後にカーソルが表示されるようになれば、問題は一時的なものであった可能性が高く、特別な修復作業は不要です。ただし、再起動しても改善しない場合は、他の原因を探る必要があります。たとえば、ドライバーの不具合や設定の変更、外部デバイスの干渉などが関係していることもあります。
また、再起動を繰り返しても改善しない場合は、セーフモードでの起動を試す方法もあります。セーフモードでは、必要最低限のドライバーとサービスのみが読み込まれるため、問題の切り分けがしやすくなります。カーソルがセーフモードで表示される場合は、通常モードで動作している何らかの要素が原因であると考えられます。
再起動は、特別な知識がなくてもすぐに試せる方法であり、軽微なトラブルには非常に効果的です。カーソルが消えたときは、まず落ち着いて再起動を行い、その後の状態を確認することが大切です。
USBマウスやトラックパッドの確認
カーソルが表示されないときは、まず接続されているUSBマウスやトラックパッドの状態を確認することが重要です。マウスが正しく認識されていない場合、カーソルが画面に現れないことがあります。USBタイプのマウスでは、ポートの接触不良や電力供給の不安定さが原因で、動作しないことがあります。別のUSBポートに差し替えてみることで、認識されるかどうかを確認できます。
ワイヤレスマウスの場合は、電池切れやBluetoothの接続不良が原因となることがあります。電源スイッチが入っているか、ペアリングが維持されているかを確認し、必要であれば再接続を試してください。USBレシーバータイプのマウスでは、レシーバーが正しく認識されていないと動作しないため、レシーバーの差し直しや、他のポートへの接続が有効です。
トラックパッドについても、物理的な接触不良や設定の問題で反応しなくなることがあります。ノートパソコンでは、外部マウスを接続しているとタッチパッドが自動的に無効になる設定が働いている場合があります。外部マウスを取り外したうえで、タッチパッドが有効になっているかを確認する必要があります。
また、マウスやトラックパッドが物理的に故障している可能性もあるため、他のパソコンに接続して動作を確認する方法が有効です。別の環境で正常に動作すれば、パソコン側の設定やソフトウェアに原因があると考えられます。動作しない場合は、デバイス自体の故障が疑われます。
接続機器の状態を確認することで、カーソルが表示されない原因を絞り込むことができます。特に、複数の入力機器を使っている場合は、優先順位や設定の影響も考慮しながら、ひとつずつ確認していくことが大切です。
ショートカットキーで復旧を試す

ノートパソコンでカーソルが表示されない場合、タッチパッドが無効になっている可能性があります。多くの機種では、キーボードのショートカットキーを使ってタッチパッドの有効・無効を切り替えることができます。誤って無効化してしまうと、カーソルが消えたように見えるため、まずはこの操作を試すことが有効です。
一般的には、「Fn」キーとファンクションキー(F5、F6、F7など)を同時に押すことで切り替えが可能です。ファンクションキーには、タッチパッドのアイコンや斜線が入ったマウスのマークが描かれていることが多く、これが目印になります。キーの組み合わせはメーカーや機種によって異なるため、該当するキーを探してみてください。
キーを押した後、カーソルが再表示されるかどうかを確認します。反応がない場合でも、数秒待ってみることで復旧することがあります。また、複数回押すことで切り替えが反映される場合もあるため、1回で反応しない場合は繰り返してみることも有効です。
このショートカット操作は、特に外部マウスを使っていた後にタッチパッドが無効になっているケースで効果があります。外部マウスを取り外した後にタッチパッドが反応しない場合は、ショートカットキーで再度有効化することでカーソルが戻ることがあります。
操作に不安がある場合は、パソコンの取扱説明書やメーカーの公式サイトで、該当機種のショートカットキー一覧を確認する方法もあります。キーの組み合わせが分かれば、すぐに試すことができるため、カーソルが消えたときの初期対応として覚えておくと安心です。
セーフモードで起動して原因を探る
カーソルが表示されない状態が続く場合、Windowsのセーフモードで起動することで原因の切り分けが可能です。セーフモードは、必要最低限のドライバーとサービスだけを読み込んで起動する特別なモードで、通常の環境で起きている不具合を一時的に回避できます。
セーフモードで起動するには、まず「Shift」キーを押しながら「再起動」を選択します。すると、Windowsの回復環境が立ち上がり、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」と進むことで、再起動後にセーフモードを選択できる画面が表示されます。ここで「4」または「F4」キーを押すと、セーフモードでの起動が始まります。
この状態でカーソルが表示される場合、通常モードで動作しているアプリケーションやドライバーが原因である可能性が高くなります。セーフモードではサードパーティ製のソフトウェアが読み込まれないため、不要な干渉が排除され、基本的な動作確認がしやすくなります。
カーソルがセーフモードでも表示されない場合は、ハードウェアやOSの根本的な問題が関係している可能性があります。一方で、セーフモードで正常に表示される場合は、常用環境にあるアプリや設定の中に原因があると考えられます。この場合は、最近インストールしたソフトウェアやドライバーを一つずつ見直し、不要なものを削除することで改善が期待できます。
セーフモードは、トラブルの原因を絞り込むための有効な手段であり、カーソルの表示不具合に限らず、さまざまな問題の初期診断に役立ちます。操作に不安がある場合は、手順を確認しながら慎重に進めることが大切です。
ドライバーの更新または再インストール

カーソルが表示されない原因として、マウスやタッチパッドのドライバーに不具合が生じている可能性があります。ドライバーは、パソコンと入力機器をつなぐ役割を持つソフトウェアで、これが古くなっていたり破損していると、正常に動作しなくなることがあります。
まず確認したいのは、デバイスマネージャーの画面です。スタートボタンを右クリックして「デバイスマネージャー」を開き、「マウスとそのほかのポインティングデバイス」の項目を展開します。そこに表示されているデバイス名を右クリックし、「ドライバーの更新」を選ぶことで、最新のドライバーをインストールすることができます。
更新がうまくいかない場合は、ドライバーの再インストールを試す方法もあります。同じくデバイスマネージャーで該当するデバイスを右クリックし、「デバイスのアンインストール」を選択します。アンインストール後にパソコンを再起動すると、Windowsが自動的にドライバーを再インストールしてくれる仕組みになっています。
この操作によって、破損していたドライバーが正常な状態に戻り、カーソルが再び表示されるようになることがあります。なお、再インストール時には「このデバイスのドライバーを削除する」というチェック項目が表示される場合がありますが、これにはチェックを入れずに進めることで、Windowsが適切なドライバーを再構成しやすくなります。
また、メーカーが提供している専用ドライバーがある場合は、公式サイトからダウンロードして手動でインストールする方法もあります。特定の機種では、Windows標準のドライバーでは十分に機能しないことがあるため、メーカー推奨のドライバーを使うことで安定性が向上することがあります。
ドライバーの更新や再インストールは、カーソルの表示不具合に対して比較的効果の高い対処法です。操作に不安がある場合は、手順を確認しながら慎重に進めることで、トラブルの解消につながります。
システムの復元ポイントを利用する
カーソルが表示されなくなったタイミングがはっきりしている場合は、システムの復元機能を使って、問題が発生する前の状態に戻す方法が有効です。復元ポイントとは、Windowsが自動または手動で保存している過去のシステム状態の記録で、設定やドライバーの変更などを元に戻すことができます。
復元を行うには、まず「スタート」メニューから「復元ポイントの作成」と入力して検索し、表示された「システムのプロパティ」画面を開きます。そこから「システムの復元」ボタンをクリックすると、利用可能な復元ポイントの一覧が表示されます。表示された日時の中から、カーソルが正常に表示されていた時期の復元ポイントを選択することで、システムをその状態に戻すことができます。
復元を実行すると、インストールされたアプリやドライバーの一部が元に戻るため、カーソルの表示に影響していた変更が取り消される可能性があります。ただし、個人のファイル(文書や写真など)は変更されないため、安心して操作できます。
注意点として、復元ポイントが作成されていない場合は、この機能を利用することができません。復元ポイントは通常、Windows Updateの適用時やドライバーのインストール時に自動で作成されますが、設定によっては無効になっていることもあります。今後のために「システムの保護」を有効にしておくことで、復元ポイントが定期的に保存されるようになります。
また、復元ポイントの保存領域が不足していると、古いポイントが自動的に削除されることがあります。保存容量の設定を見直すことで、より多くの復元ポイントを保持できるようになります。
カーソルの表示不具合が設定やドライバーの変更によるものであれば、システムの復元は非常に効果的な手段です。操作に不安がある場合は、手順を確認しながら慎重に進めることで、元の状態に戻すことができます。
専門サポートへの相談を検討する

カーソルが表示されない問題が、複数の対処法を試しても改善しない場合は、専門サポートへの相談を検討する必要があります。特に、設定の見直しやドライバーの更新、セーフモードでの確認などを行っても症状が変わらない場合は、ハードウェアの故障や深刻なソフトウェア障害が関係している可能性があります。
ハードウェアの故障には、タッチパッドやマウスの物理的な破損、内部配線の断線、基板の損傷などが含まれます。こうした不具合は、外見からは判断しづらく、専門的な診断が必要です。特に長期間使用しているパソコンでは、経年劣化によって部品の性能が低下していることもあります。
また、ソフトウェアの障害が原因である場合でも、一般的な操作では解決できないケースがあります。たとえば、OSの深部にある設定ファイルの破損や、セキュリティソフトとの競合によってカーソルが非表示になることがあります。こうした問題は、メーカーが提供する診断ツールや技術サポートを通じて、正確に原因を特定することが求められます。
メーカーのサポート窓口では、機種ごとの仕様に基づいた対応が可能です。保証期間内であれば、無償で修理や部品交換が受けられることもあります。保証が切れている場合でも、見積もりを取ったうえで修理を依頼することができ、必要に応じて代替機の提案を受けることもあります。
相談の際は、症状が発生したタイミングや、試した対処法の内容を整理して伝えることで、スムーズな対応につながります。サポート窓口は電話やチャット、メールなど複数の手段が用意されているため、状況に応じて選ぶことができます。
カーソルが表示されない状態が長引くと、作業に支障が出るだけでなく、他の不具合を引き起こす可能性もあるため、早めの相談が安心につながります。
パソコンでカーソル出ない時の確認と対応まとめ
- USBマウスやトラックパッドの接続状態を確認する
- マウスの電池切れやBluetooth未接続に注意する
- タッチパッドの無効化設定をショートカットで確認する
- 外部デバイスの干渉がないか一度すべて外してみる
- アプリ起動直後にカーソルが消える場合は終了する
- Windowsのマウス設定やアクセシビリティを見直す
- ドライバーが古い場合は更新または再インストールする
- デバイスマネージャーでドライバーの状態を確認する
- セーフモードで起動してカーソルの有無を確認する
- システムの復元ポイントで以前の状態に戻す
- 再起動で一時的な不具合が解消する可能性がある
- ショートカットキーでタッチパッドの有効化を試す
- 他のパソコンでマウスやタッチパッドの動作を確認する
- ハードウェア故障の可能性がある場合は修理を検討する
- 改善しない場合はメーカーの専門サポートに相談する
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